用語 · 文学
金閣寺(きんかくじ)
三島由紀夫が1956年に刊行した長編小説。1950年の金閣寺放火事件を題材に、美に憑かれた青年僧の内面と破滅を一人称で描いた、三島文学を代表する名作。
- 著者
- 三島由紀夫
- 刊行
- 1956年(新潮社)
- ジャンル
- 長編小説

あらすじ
吃音に悩む青年僧・溝口が、絶対的な美の象徴である金閣に強く惹かれながらも、その美に圧倒され苦悩を深めていきます。
やがて美への憧れと破壊の衝動が交錯し、金閣に放火するに至るまでの心理を、一人称の告白体で克明に描いた作品です。
作品の背景と舞台
本作は1950年に実際に起きた金閣寺(鹿苑寺)放火事件を題材にしています。
物語の舞台は北山に建つ金閣(鹿苑寺)で、三島は黄金に輝くその建築を「美」の絶対的な象徴として描きました。美の呪縛、劣等感、虚無といったテーマが絡み合う三島文学の到達点のひとつとされます。