平等院(びょうどういん)

平等院

平等院の歴史と見どころ

平安の文化を今に伝える「極楽浄土」へ

もとは源融(みなもとのとおる)という嵯峨天皇の皇子の別荘でした。源融は光源氏のモデルのひとりとも伝えられ、平等院がある宇治は、源氏物語の舞台としても登場しています。のちにそれが藤原道長の別荘となり、藤原頼通が寺院に改めたのが平等院のはじまりです。

10円玉の裏にも描かれている鳳凰堂(阿弥陀堂)は1053年の建立で、現在は天台宗と浄土宗の寺院が共同で管理しています。仏教の思想にある西方極楽浄土を現世に再現したという阿弥陀堂は、内部が極彩色の絵画や金の螺鈿で彩られた絢爛豪華な建物で、1000年以上前の文化を今に伝える貴重な遺産。

本尊の阿弥陀如来像は、定朝(じょうちょう)という平安時代の有名な仏像作師によるもので、現存する仏像の中ではっきり定朝の作だと明言できるのはこの阿弥陀如来のみです。定朝の作る仏像は、柔らかさや曲線の滑らかさや美しさ、優しい表情といった特徴があり、この阿弥陀如来像を見るとその特徴がよくわかります。また壁には楽器で音楽を奏でていたり舞を踊っていたりする現存52体の雲中供養菩薩像が生き生きと、精密に浮き掘られています。

大規模修繕も終わりって鳳凰堂の内部も見学できますが、20分ごとに50名の定員制限があるため平日の朝にいってもかなり待たされます。そんなに待ちたくないというかたは、数年前入り口近くに新設された博物館兼ミュージアムショップ「鳳翔館」へ。ミュージアムをざっと回るだけでも貴重な文化財がいくつか展示してあったり、鳳凰堂内部のレプリカがあったりしてなんとなく雰囲気はわかります。

平等院は有名な観光地ですが宇治という場所柄周りはあんまり見て回るようなところはありません。周辺に駐車場はいくつかありますがコインパーキングでありながら高額のものもありますので駐車する前によくチェックしたほうがよいでしょう。

平等院の歴史と見どころ

住所:京都府宇治市宇治蓮華116
電話番号:0774-21-2861
拝観時間/営業時間:8:30~17:30 (17:15 受付終了)
拝観料・料金:600円
公式サイト

電車

:JR奈良線「宇治駅」京阪電鉄宇治線京阪宇治駅」下車、徒歩10分。

地図

平等院周辺の観光情報